vol.09
1957年横浜生まれ。早稲田大学第一文学部美術史専攻、同大学院博士前期課程修了。帝京大学大学院文学研究科日本史・文化財学専攻教授(美術史)をへて現在、同文学部名誉教授、群馬県立近代美術館特別館長、日本フェノロサ学会会長。西洋美術史、装飾美術史、日本近代美術史、アメリカ美術、ジャポニスムなどを専門としている。
”お客様の声”は、弊社のネクタイを愛用していただいているお客様のお話を伺う企画です。
第9回目は、
岡部昌幸さんにお話を伺いました。
「私は長年の大学勤務で、人前に立つ仕事なので、スーツのスタイルと着こなしが『学者・教育者』の信用にもつながるのを実感しています。そうした男性のスーツスタイルの定型のなか、オシャレやセンスなど、オリジナリティやこだわりを見せられる部分がネクタイなんです。言い方を変えればネクタイだけがオシャレやセンスを表現できるほぼ唯一のポイントとも言えます。」 岡部様着用ネクタイはこちらから商品をご覧いただけます。
「私は研究者としての美術史家の仕事柄、資料を収集し、色んなネクタイを買ってきました。著名な芸術家のデザインによる国内外のミュージアムグッズを始め、アンティークのものなど、1000本以上を収集しています。その中で田屋さんのネクタイは別格で、美術関係者からも品質やデザインを褒められます。銀座に来るたびに新しいデザインのネクタイに会えるのは、季節毎の楽しみです。」
「田屋さんのネクタイは、品質のいい日本製で、何よりオリジナルで洒脱なデザイン、美しい色、質感は一目瞭然で、世界的にも類例がありません。このレオナルド・ダ・ヴィンチの柄は素敵ですね。レオナルドは西洋美術史の最高峰で、その美は謎に満ちていて、技法的にいえばデッサンの線の優美さが特徴です。⇙
⇘このネクタイに使われた人体の理想の黄金比(カノン)には彼特有の鏡文字(左右反対の文字)の筆跡があり、その点でも魅力的ですね。田屋のセンスと技術力が、レオナルド・ダ・ヴィンチの理想美と掛け合わされたネクタイですから、とても興味深い1本です。」 写真は、岡部さん所蔵のネクタイ関連の洋書。愛好家振りが伺える。
他では見かけない柄のネクタイが、季節ごとに販売されているのが魅力ですね。
One Of My Favorite Items
「このところ人気のシマエナガですが、こうして胸元で眺めるのもいいものですね。花鳥風月は、昔から日本人が愛した風流。 そうした伝統にも通じるネクタイといえるかもしれません」
「磁器のカップにジャポニスムを取り入れるなど、ヨーロッパで華麗に花開いた「珈琲文化」。このネクタイでは器具だけですが、機能美とともに、コーヒーの香りが漂ってくるようです」
「penの語源である羽根ペンは、いわばペンの先祖。羽根ペンを使っていたレオナルド・ダ・ヴィンチですが、現在の万年筆を見たとしたら…。そんな想像も掻き立てられるネクタイです」